
一日に何度も痙攣発作を起こし、かかりつけの動物病院へ駆け込んだ。
血液検査とレントゲンからは異常は見られず、脳の病気を疑われ主治医から「すぐにMRIを!」と勧められる。
翌日、都内のMRI、CT専門の病院で検査を受けた。
願い届かず、結果はパグ脳炎。
病気による生活の変化

MRIの翌日、容姿はしげおだけど、しげおじゃない感じがした。
発作の影響なのか「忘れちゃったの?」というくらい、オシッコもウンチもしない。
大好きだったご飯も食べない。音にも反応しない。
パグのトレードマークのしっぽはダラ〜ンと下がったまま。
立つこともできず、ただボーッと一点を見つめていた。
全身が痙攣するような発作は起きなかったが、顔の痙攣が頻発していた。
このまま動けずボーッとしている状態がずっと続くのかと思っていたが、一日また一日と日が経つにつれ少しずつもとのしげおに戻っていった。
2週間後くらいには喜んだり怒ったりが顔にでるようになった。
薬

- コンセーブ(抗てんかん剤)・・・1日2回 1回半錠
- プレドニゾロン(ステロイド)・・・1日1回 1錠
- シクロスポリン(免疫抑制剤)・・・1日1回 1錠
- エンロクリア(抗菌製剤) ・・・1日1回 1錠
- ダイアップ坐薬(抗けいれん剤)・・・発作発生時
初めの頃は嫌がってなかなか飲んでくれず、おやつやご飯に隠してもきれいに薬だけ残すという器用なことしていました。
でも今ではおやつだと思っているようで喜んで飲んでくれます。
薬は少しずつ量の調整や同じ効能でも種類の違うものに変えたりと、しげおに合うよう先生がいろいろ試してくれました。
そして、ようやく落ち着いたのが下記です。
ワンちゃんそれぞれ合う合わないがあると思いますので参考までに。
- イーケプラ(抗てんかん剤)・・・1日3回 1回半錠
- フェノバール(抗てんかん剤)・・・1日2回 1回1錠
- イソバイドシロップ70%(脳圧降下剤)・・・1日2回 1回10ml
- プレドニゾロン2種(ステロイド)・・・1日1回 各1錠
- シクロスポリン(免疫抑制剤)・・・1日1回 1錠
- ダイアップ坐薬(抗けいれん剤)・・・発作発生時
ごはん

初日は全く食べれなかったご飯も3日目頃は、ペースト状のちゅーるを喜んで食べるようになった。
それから徐々にいろいろ食べれるようになり、今まで食べていたカリカリフードもお湯でふやかせば食べるようになった。
前みたいに「早くご飯ちょうだい」と要求するようにもなった。
1ヶ月もすると以前くらいの量が食べれるようになっていました。
しかし、診察で病院に行ったときに体重を測ったらもともと8.2kgあった体重が7.0kgまで減少していた。
それでもいっぱい食べていることを説明すると「病気と闘うことにエネルギーが奪われているかも」と。
なので栄養価の高いものをとヒルズの缶詰を勧められた。
ご飯の回数も今までは朝晩だけだったが、昼も軽く食べさせるようにした。
一日のごはんを下記の通り食べさせていたら、2ヶ月くらいでベスト体重の8.0kgに戻った。
- 朝、夕
-
カナガンドッグフード・・・1回50g(お湯でふやかす)
ヒルズ 療法食 プリスクリプション・ダイエット a/d・・・1回4分の1
豆腐・・・1回3cm角
ペット用牛乳・・・少し
- 昼
-
いなば ささみ・・・2分の1
ペット用牛乳・・・少し
トイレ

発症当初はあまり食べたり飲んだりしなかったので、以前よりトイレの回数がかなり少なかった。
オシッコは1日2〜3回。ウンチはなかなか出ず、やっと出たのは6日目だった。
そして今までトイレは失敗したことがなかったのに、「したくなったらその場でする」といった感じで部屋のあちこちでするようになった。
これも脳炎の影響なのか、仕方ないのでマナーパンツを履かせることにした。
以前みたいにトイレの回数や場所がほぼ正常になったのは、1ヶ月くらい過ぎたころでした。
足を上げてする向きがたまに違う方向を向いてる時はあるが、きちんとトイレでするようになった。
オシッコ 1日 10回くらい
ウンチ 1日 2〜3回
さんぽ

発症から4日ほどしたら少し歩けるようになったが、まだフラフラしているので散歩はバギー併用で外を20~30分。
周りの物や音にもだいぶ興味が出てきたし、しっぽも上がってきた。
そんな時、しげおの妹の小春ちゃんの飼い主さんがしげおに会いにきてくれました。
残念ながら小春ちゃんは少し前に亡くなってしまいましたが、いつも小春ちゃんといっしょにいたモンモンちゃんが遊んでくれました。
散歩も普通にできるようになったのは2週間くらい経った頃でした。
後ろ足にもしっかり力が入るようになり、走ることもできるようになりました。
6歳の誕生日

発症から約2週間が過ぎた11月2日。
なんとか6歳の誕生日を迎えることができました。
発作を抑える対策

発症から1週間…1ヶ月…1年と経ち、
「数週間から数年で死に至る」
と言われる数週間という時間はなんとか乗り越えました。
そして、1年が過ぎました。
普段は「治ったの?」と思うくらい元気で、食欲旺盛!
でも、実際は月に3〜5回くらいてんかん発作のような全身痙攣が起こる。
1回、30秒から2分弱ほど。これを見てるのが一番辛い。
どうすることもできず、ただ怪我をしないように頭を支えてるだけ。
そしてこの発作がどんどん脳炎を進行させていく。
なんとかこの発作が止まってくれればとネットで調べたり、先生やパグ友さんに聞いたりしていろいろ試しています。
気圧

てんかんのような発作は気圧が大きく変化するときに起こりやすいと。
確かに雨の前に発作が多いような気がします。
ただ、こればかりは自然が相手なのでどうすることも出来ません。
でも、天気アプリで「天気痛予報」というのがあり、気圧の変化を教えてくれるので「今日、発作が起きるかも」みたいな心の準備ができ、少し気が楽になります。
あと、脳圧があがらないように髄液を減らす薬を処方されました。(現在の処方薬にあるイソバイドシロップ)
無音、暗闇

しげおが発作を起こす時間はいつも午前3時から4時くらいです。
夜中に発作が多いのは、「無音」や「真っ暗」になると脳波が振れやすく発作が起こりやすいと聞きました。
対策は、間接照明みたいなのを付けました。コンセントに直差しの暗くなったら自動で付くライト。
そして、もうひとつはAmazon Echo。
AppleMusicでヒーリングミュージック的な曲で6時間くらいのプレイリストを作って、Alexaの定型アクションで「アレクサ、おやすみ」と言ったら、そのプレイリストが流れるようにしました。


これからも

人と比べてはるかに短い犬生を全うできるよう、しげおのためにできる限り支えていこうと思います。
そして、最後に私達と家族になれてよかったと思ってもらえるように…。